架けるぜ2

鹿児島にLR1750がやってきました。
15.11.30の夜に行われた
その架橋工事の様子をレポートします。


さて、現場はこちら。

鹿児島県の中央北、桜島の北側にある赤いピンのところです。


拡大図。

ちょうど鹿児島空港の北の端ですね。
オレンジ色の九州自動車道をまたぐ形で架橋工事が行われます。


衛星画像に切り替えますればこんな感じ。

この青のシートに囲まれた部分が橋げたの土台です。
当日は高速を通行止めにして工事を行います。


前日の日曜昼間。現場に偵察です。

空港近くということで飛行機がゴンゴン飛んでます。


振り返りますれば太いブームが!胸が高鳴ります。

ちなみに昼飯は ざぼんラーメンで
カツカレーを食べました#ラーメン食えよ。


現場全景。うひょ〜!

LR1750の実機を初めて見ました。すでに玉掛けが終わって準備万端です。
今回はブーム長49m、ウエイトは本体315t+ワゴン275tの仕様です。
現場が狭いため、ワゴンの回転半径は初め15mにしてあり、
旋回後に20mに伸ばすそうです。


現場の右側。

ここに橋げたを掛けます。イナカの高速は車が少ねぇ〜。
全体工事は大阪の片山ストラテックさんが行い、
クレーン手配は大阪のサイガさんが受けて
大阪の西尾レントオールさんのLR1750がやってきてます。


別角度から。

後ろにホカウンさんのATF220がいます。
LRの組み立てに使ってるんだと思います。


橋げたは全長30m、吊り荷の総重量190t。

フックは400tフック、ワイヤーは16本掛けです。
ワイヤー地獄ですな〜。ソソります。


現場の脇には車輪地獄トレーラーが。

和歌山の河西運輸さんのコメットです。最大積載量48.5tなり。
LRのペンダントロッドが載ってました。
ちなみにLRは全部でトレーラー延べ50台で運んできたそうです。


裏側からの現場全景。

そそり立つブームがカックイイですね~。
ウチのLR1750の模型を持ってきて戦わせたい#どんな戦い?


そして本番の11.30の夜。

午後9時前に到着しましたら、
すでに準備万端のスタンバイ万端。
どっからでもかかってこいや状態です。


21時。

高速の通行止め完了の前に橋げたを持ち上げ始めました。
LRのエンジン音はかなり静かで、ワイヤードラムの回転音が響きます。


持ち上げ完了。

5分ほどかけて11m持ち上げました。
この時の作業半径は28m。
この状態で高速の通行止め完了待ちです。


高速を走るパトロール。

通行止めに合わせて他の場所で高木伐採や橋脚メンテなど
普段できない作業も平行して行うそうで、
作業車やダンプなどが何台も通過した後、通行止めが完了しました。


現場の見学風景。

周辺の地域に広報があったのか、100人以上の方が見に来ており、
現場の方から逐次メガホンで作業状況の説明がありました。
ヘルメットの貸し出しもあって、多くの方がヘルメットをかぶって見学してます。
私は運よく土台のまん前を陣取れました。


21時55分。

ついに旋回開始です。
ワゴンのタイヤがゆっくり転がり、ジワジワと旋回が行われます。
ところでこのワゴンのタイヤって何インチあるんじゃろう。


ゆっくりと続く旋回。

このときもLRのエンジン音は静かで、
近くにあった小さな発電機のほうが音が大きかったです。


さらに旋回。

橋げたが高速の上に完全に張り出しました。


さらにさらに旋回。

クレーンの正面が見えてきました。


5分ほどで旋回完了!

頭上におおいかぶさる190t。迫力です。
ここからウエイトワゴンを5m後ろに張り出します。


22時25分。

ワゴンの張り出しが終わり、ここからブームを倒して設置です。
作業半径38mまでブームを倒します。


22時45分。

位置を調整しながらジワジワと降ろします。
橋げたの上面が見えてきました。
吊り具のチェーンブロックもゴツいですね。


23時05分。

位置の微調整のためのチェーンブロックを橋げたと土台の間に付けます。
これから約2時間かけて、±1.5mmの精度で位置決めをするそうです。うひぇ。


夜空にそびえるブーム。

49mが約45度まで倒れてます。
ゆっくり点滅する赤い警告灯が印象的です。


全景。

ウエイトワゴンが20mに伸びてるのがわかります。
ちとわかりにくいですが、高速上にはカラーコーンが置かれて警備員さんが立ってました。
手前のインターから通行止めなんですが、万が一に備えてたんだと思います。


裏側から。

この角度もいいですね~。
ワゴンが伸びてるのがよりよくわかります。


さらに完全に裏側から。

ワゴンのタイヤをペチりた~い、
そして踏まれた~い#落ち着け。


初めてのLR1750。
迫力の架橋工事を特等席で存分に堪能でき、
シアワセな私でございました。